イベントレポート
あおもりプレ就活イベント
青森県で働くとは?
2025年12月15日、岩手大学TOVLABで行われたイベント、あおもりプレ就活イベント。青森県の企業三社が集まり、岩手大学の学生達に、それぞれの企業の特色や、青森県で働くことの意義ややりがいなどを教えてくれました。岩手大学の学生には、青森出身の学生もかなり多く在籍しており、卒業後地元に戻って働く人が多くいるのもまた事実です。今回は青森県の企業の就活を、TOVLABでゆる〜く、お互いに緊張することなく行いました。

参加企業
・青森県庁(行政)
・株式会社青森みちのく銀行(金融)
・株式会社ユニバース(商業)
青森で働くリアルとは?プレゼンテーション
プレゼンテーションでは、三社三様の視点から青森の魅力が語られました。青森県庁は、広大な県土を舞台にした行政のスケールの大きさと、県民の暮らしを支える責任感、そして行政ならではの多角的な視点を。青森みちのく銀行は、地域経済の「血液」として、県内約7割を超える企業提携率を強みに地元の挑戦を支える金融の役割を。そして株式会社ユニバースは、日々の食卓から青森の豊かな生活を支える流通の醍醐味を熱心に伝えてくれました。
「行政(インフラ)」「金融(経済)」「商業(生活)」という、社会を支える主要な三つの柱が揃ったことで、青森という場所で働くことの全体像が、学生たちの前で鮮やかに描き出されました。各社に共通していたのは、「青森をより良くしたい」という真っ直ぐな想いです。アプローチは違えど、見据えるゴールは同じ。お互いに青森の企業として協力し、地域全体を盛り上げたい熱意を絶やさずにいるのだと強く感じました。
そんな先輩方の言葉に、真剣な眼差しでメモを取り、自らの将来を真っ直ぐに見据える学生たちの姿が印象的でした。特に、地元の生活に根ざしたユニバースの登場には、青森出身の学生から「懐かしい!」という声が漏れる場面も。同郷の先輩から語られる「青森のリアル」は、岩手の地で学ぶ彼らにとって、単なる情報以上の安心感と、未来への確かな希望を与えてくれたようです。
聞いてみよう!職場のリアル!
プレゼンテーションが終わった後は、各企業の先輩一人に対し学生が3〜4人という少人数のグループに分かれての対談タイム!プレゼンを聞いて抱いた疑問や、さらに踏み込んだ「働くことの実際」について、学生たちはガンガン切り込んでいました。
対話の中で、特に多くの学生が真っ先に確認していたのが「転勤」についてです。今回の参加者の多くが、「地元で働きたいけれど、できるだけ引越しを伴う異動はしたくない」という本音を抱えていました。
そんな切実な不安に対し、株式会社ユニバースの担当者からは、「転勤を希望する人・しない人をそれぞれ確認し、本人の希望を最大限に尊重する制度がある」という非常に心強い回答がありました。転勤したい人は青森から岩手や秋田へ、転勤したくない人は自宅近辺のみでの異動になるとのことです。ライフスタイルに合わせた働き方を選べる柔軟な姿勢に、青森県にもこんな企業があったのかと、私は感心しました。

また、青森みちのく銀行のブースでは、お金を扱う仕事のその先にある「人との繋がり」が話題に上がりました。県内約7割を超える企業提携率を誇るからこそ、街の至るところに自分たちの仕事の成果が見えるやりがいや、地元企業の挑戦を支えるパートナーとしての責任感。転勤についても、地域に深く根を張る銀行だからこそ、青森というフィールドの中でどのようにキャリアを積み、地域に貢献していくのかという具体的なイメージが示され、学生たちは「経済のプロ」としての歩み方に真剣に聞き入っていました。

一方、青森県庁のブースでは、公務員として県全域を支えるからこそ避けられない広域異動の現実についても語られました。しかし、それは単なる「引越し」ではなく、その土地ごとの課題に直接触れ、県民の暮らしを多角的に支えるための大切なプロセスであること。県民みんなが同じ行政サービスを受けられるのは、転勤も含めながら様々な所で活躍してくれているからだと、私は実感しました。先輩が自身の経験を交えて語る「異動の意義」は、学生たちの目に、公務員という仕事の責任感と誇りとして映ったはずです。

顔の見える距離で、かつ数人の仲間と一緒に話せる形式だったからこそ、「自分だけが不安に思っていたわけじゃないんだ」という共感も生まれ、会場は終始、真剣かつ和やかな熱気に包まれていました。パンフレットを眺めるだけでは決して分からない、企業の「誠実な素顔」に触れることで、青森で働くことへの視野がより一層高まっていく時間となりました。
仕事選びの指針と、青森の企業が教えてくれたこと
「地元で働きたいけれど、実際はどうなんだろう?」「転勤やキャリアはどうなるの?」 参加した学生たちが抱えていたそんなモヤモヤは、三社の先輩たちとの熱い対話を通じて、少しずつ晴れていったように見えました。
進学を機に、青森という故郷を一度離れた学生たちも、中にはいるはずです。岩手で新しい生活を送り、異なる空気を吸っている今だからこそ、外から見る地元には、かつて気づかなかった魅力や課題が見えているはずです。
今回の「あおもりプレ就活イベント」は、単なる企業説明会ではありませんでした。それは、一度離れた故郷とのつながりを、自分の手で「再構築」するための大切な第一歩です。今の自分として青森の大人たちと向き合い、対話を重ねる。その時間は、将来自分が青森に戻ることを選んだとき、迷わずその扉を叩けるための「確かな帰り道」を作ることでもあります。
行政、金融、商業。それぞれの立場から青森を守るプロたちの言葉は、学生たちの「仕事選びの指針」となり、青森で生きていくことの解像度をぐっと高めてくれました。
岩手大学TOVLABでは就活につながるイベントも多数開催しています!是非お越しください!
